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環境問題の本をいろいろ読んでみたのですが [地球環境問題]

地球環境問題を取り上げた本「不都合な真実」を読んだことは昨年ブログにも書きましたが(その記事はこちら)、その後も環境問題に関するいろいろな本を読みました。

もっと環境問題に詳しくなりたいと思って読んだわけなのですが、本(著者)によって見解が大きく異なり、混乱してきました。何をするのが地球環境によいのか、わからなくなってきました。



まず、最初に読んだのはこの本です。

「環境問題はなぜウソがまかり通るのか」 (武田邦彦/著、洋泉社)
「環境問題はなぜウソがまかり通るのか 2」 (武田邦彦/著、洋泉社)
 

著者は大学教授の武田邦彦氏で、あまり報道されない意外な事実がたくさん書かれていました。まさに「目からウロコ」でしたね。大変勉強になりました。

<紙のリサイクル>
日本でいくら紙をリサイクルしても先進国の森林を守るだけで、本来守らなければならない破壊が進んでいる開発途上国の森林(熱帯雨林)を守る事にはならない。

<レジ袋>
「エコバッグを持参してレジ袋を辞退しよう」という動きが盛んになっているが、エコバッグを作るのにもまた新たに資源を使う。ちなみにレジ袋は石油を精製する際に発生する余り気味の化学物質を使って作る。現状では自治体指定のゴミ袋でないとゴミを出せない自治体が多いが、レジ袋をゴミ袋として有効利用するのが最も資源の節約になる。

<ペットボトルのリサイクル>
ペットボトルはリサイクルすると、ゴミとして焼却するのに比べ約2.5倍もの石油を使うことになり、かえって資源のムダ使いになるので、焼却するのが一番環境に優しい。



「リサイクルは資源のムダ使い-地球に正しい生活マニュアル」
(小若順一、食品と暮らしの安全基金/著、講談社)
という本も読んでみました。


この本にも、ペットボトルのリサイクルは資源のムダ使いだという事が書かれていました。
「リサイクルするとさらに余計に資源を消費しなければならず、別の汚染も発生するので、使用済みペットボトルは石油の代わりに燃やして、その熱で発電するのがよい。完全に焼却すれば水と炭酸ガスになり、そのまま自然に返すことができる」そうです。

また、物理学者の槌田(つちだ)敦氏によると、「CO2(二酸化炭素)の増加により地球温暖化が進行したというのは間違いで、地球の気温が上がったからCO2が増加したというのが正しく、CO2(二酸化炭素)の排出量を削減するのではなくて、大気汚染や森林破壊を食い止め、地球の温度を上げないようにする事のほうが重要」という事でした。

ペットボトルに関しては、2冊の本で違う人が同じことを書いていたので、「リサイクルは今すぐやめなければ!」と思った矢先、こんな本を本屋で見つけました。



「環境問題のウソのウソ」 (山本弘/著、楽工社) という本です。


この本によると、「環境問題はなぜウソがまかり通るのか」の中で紹介されているデータは間違っているものが多く、武田教授の主張は正しいとは言えないという事でした。

また、「リサイクルは資源のムダ使い」の中に書かれていた、物理学者の槌田(つちだ)敦氏の「CO2の増加により地球温暖化が進行したというのは間違い」という主張も、一部のデータだけを元に展開した理論なので正しいとは言えないとの事でした。




もう、ホントに何が正しいのかわからなくなってきました。今のままでは、我々が何をするのが温暖化防止に一番有効な手段なのかもわかりません。

ただ、地球温暖化問題は人類が初めて直面する問題であり、まだ科学的にわかっていない部分が多いというのも事実です。地球環境問題に関するデータをどのように読み取るかで専門家の意見が分かれるため、いろいろな説が氾濫しているのです。

でも、将来のために地球温暖化を食い止めなければならないと思っているのはみんな同じだと思います。、「環境問題のウソのウソ」の著者である山本氏も、いろいろな説の中には間違った説もあるが、議論が活発になることで環境問題への関心が高まるのはいい事だと言っておられます。

まだ学問的に歴史の浅い地球環境問題は、スポーツ医学とも似ています。
かつては、「運動中に水分補給をすると体力を消耗するから飲むべきではない」という考えが正しいとされていましたが、今では「運動中には水分補給が必要」という考えが正しいとされていますからね。

もしかしたら、今私達が温暖化対策のために良いと思ってやっている事の中には、たいして意味がなかったり、むしろ逆効果なものもあるかもしれません。
でも、今の私達にとっては、とりあえず現時点で環境に良いとされている事を積極的に行なうしかできませんよね。もし今のやり方が間違っていたら、みんなで正しいやり方に変えればいいわけです。多くの人が地球環境問題に関心を持っていれば、そのやり方を変える際にもスムーズに移行できると思いますので。

この記事、半年前に書き上げたにもかかわらず、ずっと下書きのままになっていたのですが、洞爺湖サミットのニュースを見て思い出して、アップしました。今後も環境問題についてもっとよく理解し、たまにこうやってブログで取り上げてみたいと思います。



~追記~
ここのところ忙しくて全然疲れが抜けず、毎日のように電気つけっぱなしで朝まで寝てしまう生活が続いています。お恥ずかしい限りです…。


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fukuyan

久しぶりのコメントになります。
地球環境問題はグローバルな視点からよく検討する必要がありますね。
エコバッグ、先日川嶋あいさんのツアーグッズとして売られていたので購入しましたが、レジ袋との比較も熱エネルギー、コストなどリサイクルのあり方も問われることと思います。
私も先日高樹千佳子さん目当てでヒートポンプのセミナーに出たことがありますが、ブログを通して地球環境問題について情報交換できるといいですね。


by fukuyan (2008-07-08 09:01) 

Chiro

私は買い物の時、なるべくマイバッグ持って行く派です。
エコだから、、、という理由より、マイバッグをかごにつければ、
そのまま荷物を入れてくれるから。うちの近所のスーパーは、
セルフレジがあるから、最近はそちらばかり使うけどね。
あと、手がいたくならないし、、、
環境問題のこと考え出したら、きりがないよね。うちの会社は
環境のこともっと考えてもよさそうな会社なのに、ぜんぜんだし。。。
まずは企業から取り組んでほしいことがいっぱいあるように思います。
ガッキーさんは忙しいのに勉強熱心ですね~
by Chiro (2008-07-08 22:45) 

ガッキー

☆fukuyanさん 
エコバッグを作るにも、資源(石油)を使いますから、エコバッグをたくさん買ってしまっては本末転倒になってしまうんですよね…
ちなみに私は、レジ袋は極力もらわないようにはしていますが、もらった時は、必ず一度は再利用してから捨てるようにしています。最近は、使わなくて済むなら使わないように気をつけています。
今後も、環境問題に関する本を読んだり、情報を仕入れたらブログで紹介していきますね。
by ガッキー (2008-07-11 23:31) 

ガッキー

☆.さん 
いろいろなサイトを紹介していただいてありがとうございました。
何だか、裏切られたような、複雑な心境ですね…

by ガッキー (2008-07-11 23:33) 

ガッキー

☆Chiroさん 
「これから買い物に行くぞ~」という時はマイバッグを持って行けますが、会社帰りとか、ちょっと時間が空いたからちょっとお店に寄ってみた…なんて時は困りますよね。そんな時に限って欲しいものが見つかったりしますからね~。
セルフレジは、新聞なんかで見たことはありますが、まだ実際に見たことはないですね。
企業として環境問題に取り組むためには、やっぱり法律で規制してしまうのが一番いいと思います。環境優先したために売上ダウンの可能性があるとなると、なかなか率先して環境には取り組めないと思いますので…
by ガッキー (2008-07-11 23:46) 

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